会計物理学&会計雑学講座公認会計士高田直芳

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制作著作 高田 直芳 公認会計士 税理士
会計物理学&会計雑学講座
Accountphysics & Accounting Trivia
© 2015 TAKADA Naoyoshi & CPA FACTORY Co.,Ltd.
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文 (PDF 32枚)
『会計学と原価計算の革新を目指して』
執筆者(受賞者)公認会計士 高田 直芳
日本公認会計士協会 研究大会 発表論文 (PDF 12枚)
『管理会計と原価計算の革新を目指して』
執筆者(発表者)公認会計士 高田 直芳
上記研究大会のパワーポイント資料は、こちら。
関東信越税理士界『論陣』掲載論文(PDF 3枚)
『有償支給取引と循環取引に内在する
 税務リスクについて』
執筆者 高田 直芳

zoom RSS 公認会計士高田直芳:体系なき会計学 実証なき経済学

<<   作成日時 : 2016/08/15 01:00   >>

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企業価値とファイナンスの
革新を目指して<第5回>

体系なき会計学 実証なき経済学



従前ブログ『企業価値とファイナンスの革新を目指して<第1回>実務に役立たない理論を学ぶ恐怖』では、次の【資料1】の図表を提示しました。
【資料1】
画像

上記【資料1】は、次の拙著の第4節の最終ページ〔図表12-40〕に掲載してあるものです。
【資料2】
高田直芳の実践会計講座
「経営分析」入門

高田 直芳(日本実業出版社)

上記【資料1】は、私(高田直芳)が展開する「タカダ式会計の体系」を、簡明に表わしたものです。
【資料3】

  1. 上記【資料1】の体系全体を支配するのは、「複利思考」です。

  2. 上記【資料1】の左側にある「タカダ式操業度分析」は、「費用は複利で逓増する」という考えに基づいています。

  3. 上記【資料1】の右側にある「最適資本構成タカダ理論」は、「収益は複利で逓減する」という考えに基づいています。


上記【資料3】 1. にある「複利思考」は、次の実務上の観察事実に基づいています。
【資料4】
  • 製造業に勤務する人であれば、工場内の各工程を観察してみてください。

    • 工場内に無数に存在する工程に、材料費・労務費・経費を次々と投入していくと、無限回数の振り替え計算が行なわれていることがわかります。

    • 材料・仕掛品・製品などが入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 流通業に勤務する人であれば、店舗に置かれた商品を観察してみてください。

    • 日々仕入れた商品は、棚に補充したそばから、消費者へ次々と販売されていきます。

    • 膨大な商品が入庫と出庫を繰り返し、コストが徐々に膨張していく姿は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • 財務や経理に携われる人であれば、手元にある帳簿を観察してみてください。

    • 上場企業のような大規模組織になると、帳簿に記帳される仕訳の数は、1日で数百行や数千行にものぼります。

    • 振り替えの仕訳を含めれば、年間では数億行や数十億行の仕訳の数になります。

    • 入金と出金を無限回数で繰り返すその様は、無限で連鎖する複利計算を行なっていることと同じです。
  • 株式市場や仮想通貨市場を観察してみてください。

    • 人気が沸騰すればするほど、限りなくゼロに近い時間軸の中で、膨大な数の取引が行なわれます。

    • 買いが買いを呼び、売りが売りを呼ぶその経済現象は、無限回数の複利計算を行なっていることと同じです。
  • マクロ経済の産業連関表を観察してみてください。

    • ある産業で生産された中間財は次の産業へ投入され、そこで生産された中間財は次の産業へと投入されていきます。

    • その流れは、マクロ経済レベルで、無限回数の複利計算を行なっていくことと同じです。

すなわち、企業のコスト構造やミクロ・マクロの経済構造は、無限回数で連鎖する複利計算機構を内蔵していることがわかります。


上記【資料3】 2. にある「費用逓増」は、あらゆる経済学書で説明されます。
参考文献を示すと、次の【資料5】の通り。
【資料5】

  • ハルRヴァリアン著『入門ミクロ経済学 原著第7版』
    (勁草書房2007年3月)330頁374頁

  • グレゴリー・マンキュー『マンキュー経済学 第3版Tミクロ編』
    (東洋経済新報社2013年4月)476頁502頁


絶対に間違えてほしくないのは、経済学者が説明する「費用逓増」は、2次関数だということです。

上記【資料5】の該当ページを参照してください。
そこで説明されている費用逓増は、2次関数です。
欧米だけでなく、日本の経済学者も同じ発想です。

なお、「費用逓増だけでなく、費用逓減もあるのではないか」という疑問については、次の書籍の197ページ欄外脚注〔落とし穴〕を参照のこと。
クルーグマン ミクロ経済学
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費用逓増を2次関数で描く経済学者に対し、費用逓増の本質を「複利である」と見抜いたのは、私(高田直芳)だけであることを念押ししておきます。

その念押しは、次の受賞論文や拙著『高田直芳の実践会計講座 戦略ファイナンス』などで、著作権を確立しています。
【資料6】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳


日本公認会計士協会 研究大会 発表論文
『管理会計と原価計算の革新を目指して』(PDF12枚)
執筆者(発表者)公認会計士 高田直芳

企業活動の本質を「複利」で捉えた場合、費用逓増は複利関数で描かれます。
数学では、「自然対数の底e」を用いた指数関数で描かれます。

指数関数の逆関数は、対数関数です。
すなわち、「費用逓増」の逆関数は、「収穫逓減」になります。
それに拠って立つのが【資料1】の右側にある「最適資本構成タカダ理論」です。

これは次の【資料7】で描かれます。
【資料7】最適資本構成タカダ理論
画像

上記【資料7】では、左下の「0%」から右上に向かって、「銀行借入金」と表示した凸曲線が描かれています。
これが対数曲線、すなわち、他人資本を増加させていった場合の「収穫逓減」を表わします。

一方、【資料7】の右下にある「100%」から左上に向かって、「増資」と表示した凸曲線が描かれています。
これも対数曲線であり、自己資本を増加させていった場合の「収穫逓減」を表わします。


上記【資料7】にある2本の対数曲線を積み重ねたものが、おわん型の曲線APBです。
上記【資料7】の右端にある「 ln 」は、ラテン語の「 Logarithmus Naturalis 」の略称であり、「自然対数の底e」の対数関数です。

対数曲線APBの頂点Pにおいて企業価値は最大となり、ここから垂線を下ろした点Rで「ファイナンスの最適解」が決定される、とするのが、「最適資本構成タカダ理論」です。

費用逓増(指数関数)と、収穫逓減(対数関数)の基礎にあるのは、「複利思考」です。
【資料8】
    費用逓増 → 指数関数 → タカダ式操業度分析
          ↑(逆関数)↓
    収穫逓減 → 対数関数 → 最適資本構成タカダ理論

上記【資料8】を、損益計算書と貸借対照表に当てはめたのが、【資料1】にある「タカダ式会計の体系」です。


翻って、いまの会計学に、一貫した体系はあるのでしょうか。

誰もが知っているCVP分析(損益分岐点分析)は1次関数であり、会計学には「費用逓増」という考えすらない。

CVP分析は、経済学者から見下される要因となっているにもかかわらず、会計の専門家たちは誰も改めようとしない。
【資料9:関連記事】

そうはいっても、費用逓増を、2次関数で描く経済学も、「なんだかな」といったところです。

2次関数は放物線のことだから、経済学者は縦軸の上方に、ブラックホールのような、巨大な重力場を想定していることになります。
コストという球体を、水平(横軸)方向へ投げると、その球体は放物線を描いて、「上方へと落下」していく──。

ニュートンもまさか、リンゴが空に向かって「落ちていく」なんて、夢にも思っていなかったでしょう。


経済学は、なぜ、コストを2次関数で描くのか。
上場企業の有価証券報告書を用いて、2次関数で描けるのか。

そうした問いに、経済学者は誰一人として答えることができていません。
実証なき学問体系というべきか。

このような体たらくでは、2次関数の経済学が、1次関数の会計学を見下す資格はない。


ファイナンスの世界に至っては、企業価値や最適資本構成の「一般公式と実務解」を提示しているのは、私(高田直芳)1人だけ。

もう一度、言わせてもらいましょう。
会計学も経済学も、なんだかな。

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〔文責 高田直芳 税理士 公認会計士〕
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