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新日本法規財団 奨励賞 受賞論文 (PDF 32枚)
『会計学と原価計算の革新を目指して』
執筆者(受賞者)公認会計士 高田 直芳
日本公認会計士協会 研究大会 発表論文 (PDF 12枚)
『管理会計と原価計算の革新を目指して』
執筆者(発表者)公認会計士 高田 直芳
上記研究大会のパワーポイント資料は、こちら。
関東信越税理士界『論陣』掲載論文(PDF 3枚)
『有償支給取引と循環取引に内在する
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執筆者 高田 直芳

zoom RSS 公認会計士高田直芳:IFRSに翻弄されて右顧左眄する管理会計

<<   作成日時 : 2018/03/06 01:00   >>

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IFRSに翻弄されて
右顧左眄する管理会計



増えることはあっても、減ることはないのが、日本基準から IFRS基準(国際会計基準)へ乗り換える上場企業。

IFRS基準に基づく有価証券報告書などに掲載されるのは、貸借対照表も損益計算書も、各社各様。
分析する側にとって、最も重要な作業である他社比較が、IFRS基準の前では壊滅状態。

企業外部で分析する者の立場からすれば、日々、扱いにくさが増大しています。

日本基準の長所は、オカミが、勘定科目の名称や配列(流動性配列法)に始まり、決算書の様式(勘定式・報告式)に至るまで、手取り足取り指導してくれるところにありました。

次の関連記事で紹介したように、近年は、自己資本利益率ROEや、総資本利益率ROAにまで口を出す。
【資料1:関連記事】

日本基準を採用していれば、箸の上げ下げまでしてくれるので、ソファで寝転がっていれば、腹が膨れました。

ところが、IFRS基準の様式は自由放任であり、この基準を採用した企業は糸の切れた凧となり、何が何だかわからぬ状況になってしまいました。


ある企業では、社内の管理資料については日本基準で作成し、対外的に公表する一歩手前で、 IFRS基準に表示を組み替えるらしい。

別の企業では、日本基準と IFRS基準とを並行させているらしい。
一歩間違えれば、二重帳簿。

社内では日本基準に基づいた管理会計を行ないながら、外に対しては、あくまで IRFS基準を採用する企業であることを自慢する。

翻訳輸入の舶来モノを好むのは、バックフラッシュ原価計算などの理論分野だけかと思っていたら、実務界も同じらしい。
【資料2:関連記事】

二重帳簿や翻訳輸入が隆盛するのは、ニッポンの税法が、IFRS基準に準拠していないことも起因しています。

IFRS基準を導入する以前でも、「金融商品取引法&会社法」と「法人税法」との間には、先鋭的な対立がありましたから。

これにIFRSが参戦するのだから、修羅場になって当然。

二重帳簿は、粉飾決算の始まり。
三重帳簿となると、もはや右顧左眄も通じない。


税法はさておいて、日常の会計処理の段階から、 IFRS基準に挑む企業もあるようです。
その企業の前に立ちはだかるのが、業績予想。

業績予想を行なうにあたり、多くの企業で採用されているのが、費目別精査法による固変分解。
その手詰まり感については、次の関連記事を参照。
【資料3:関連記事】

IFRS基準の費目では固変分解がままならぬので、日本基準の費目に戻らざるを得ない。

ところが、上記【資料3:関連記事】で論証しているように、費目別精査法には「理論上の瑕疵」があるので、社内の人たちが行なっている業績予想は、まったくアテにならない。

IFRS基準の科目しか知らされない企業外部の者では、なおさら、お手上げです。
【資料4】

結局、社内で用いられる管理会計も、社外で用いられる管理会計も、どちらにも瑕疵があるので見当違いの分析結果が氾濫し、上場企業もコンサルティングファームも、みな途方に暮れる、というのが、我が「会計物理学&会計雑学講座」から導かれる結論です。

途方に暮れる根拠については、次の受賞論文で論じました。
その対応策も提示しました。
【資料5】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳


日本公認会計士協会 研究大会 発表論文
『管理会計と原価計算の革新を目指して』(PDF12枚)
執筆者(発表者)公認会計士 高田直芳

そういえば、IFRS基準を真似たものに、日本版IFRS基準(JMIS:修正国際基準)というのがありますね。
2015年に公表されて以来、いまだ1社の適用事例もない様子。

欧米の権威に弱いニッポン人の特性を活かし、“ J-IFRS ”の呼称を用いようとしたようですが、本家から拒絶されてしまったのが、ケチのつき始め。
【資料6】日本経済新聞2014年6月5日

国際会計基準(IFRS)をつくる国際会計基準審議会(IASB)は5日、都内で開いた収益認識基準に関する説明会で「日本版IFRSはIFRSではなく、日本基準の枠内の会計基準だと認識している」との見解を示した。

日本版IFRSは2014年秋に策定される予定だが、採用企業が出てくるかどうかは不透明だ。

上掲記事は2014年6月。
日経新聞の予言が、見事に当たってしまいました。

のれんに独自の評価を盛り込もうとしたのはいいが、本家からの「のれん分け」に失敗。
これでは、画に描いた餅になるのもやむを得ない。

前世紀(20世紀)末に、華々しく打ち上げられた「会計ビッグバン」。
その結末は、糸切れ凧と画餅の組み合わせであったようだ。
〔文責 高田直芳 税理士 公認会計士〕
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