会計物理学&会計雑学講座公認会計士高田直芳

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制作著作 高田 直芳 公認会計士 税理士
会計物理学&会計雑学講座
Accountphysics & Accounting Trivia
© 2015 TAKADA Naoyoshi & CPA FACTORY Co.,Ltd.
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文 (PDF 32枚)
『会計学と原価計算の革新を目指して』
執筆者(受賞者)公認会計士 高田 直芳
日本公認会計士協会 研究大会 発表論文 (PDF 12枚)
『管理会計と原価計算の革新を目指して』
執筆者(発表者)公認会計士 高田 直芳
上記研究大会のパワーポイント資料は、こちら。
関東信越税理士界『論陣』掲載論文(PDF 3枚)
『有償支給取引と循環取引に内在する
 税務リスクについて』
執筆者 高田 直芳

zoom RSS 公認会計士高田直芳:管理会計や原価計算に確率や統計だって?諸君、笑わせないでくれ

<<   作成日時 : 2018/03/10 01:00   >>

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管理会計論や原価計算制度に
確率論や統計学だって?
諸君、笑わせないでくれ



管理会計論や原価計算制度を語る人たちの中に、確率論や統計学の重要性を説く人がいます。
会計監査の世界でも、確率や統計の手法を駆使して、粉飾決算や不正会計を見抜くことが主張されています。

おいおい、笑わせないでくれ。
おのれの理論や制度上の矛盾も気づかずに、おいしいところだけを語るのは、やめてくれないか。

ということで、以下では、現代の管理会計論や原価計算論が抱える自己矛盾を指摘し、それを土台として確率論や統計学を語ることが、どれほどの愚行であるかを論証してみることにします。

まず、確率論や統計学のキモは、次の【資料1】にある曲線を描けるかどうかにかかっています。
【資料1】標準正規分布曲線
画像

上記【資料1】の曲線は、次の式を基礎とします。
【資料2】確率密度関数(正規分布)\[\displaystyle \Large h(z) = \frac{1}{ \sqrt{2 \pi} \sigma} e^ \left( - \frac{( z - \mu )^2}{2 \sigma^2} \right) \]

上記【資料2】において、平均 \(\displaystyle \mu \) をゼロ、標準偏差 \(\displaystyle \sigma \) を1としたとき、次の【資料3】になります。
【資料3】確率密度関数(標準正規分布)\[\displaystyle \Large h(z) = \frac{1}{ \sqrt{2 \pi} } e^\left( - \frac{ z^2}{2} \right) \]

上記【資料3】の式に基づいて描いたのが、【資料1】の曲線です。

問題となるのは、上記【資料2】や【資料3】の式は、何を意味しているのか、という点にあります。

説明がしやすい【資料3】の式に注目します。


上記【資料3】右辺にある \(\displaystyle e \) は、いわずと知れた「自然対数の底」です。
この \(\displaystyle e \) の左横にあるのは定数であり、これを \(\displaystyle \frac{1}{ \sqrt{2 \pi} } = b \) と置き換えます。
\(\displaystyle e \) の右肩にあるもののうち、\(\displaystyle z^2 \) は変数であり、\(\displaystyle z^2=x \) に置き換えます。
残った \(\displaystyle - \frac{1}{2} \) は定数であり、\(\displaystyle - \frac{1}{2}=t \) に置き換えます。

以上の置き換えにより、\(\displaystyle y=h(x) \) は、次のように書き換えることができます。
【資料4】\[\displaystyle \Large h(z) = \frac{1}{ \sqrt{2 \pi} } e^\left( - \frac{ z^2}{2} \right) \tag{1} \]     ↓
\[\displaystyle \Large y =b \cdot e^{tx} \tag{2} \]

上記【資料4】(2) の正体は、何か。
これは、次の受賞論文3ページにある〔図表3〕とまったく同じ関数形(タカダ式費用関数)です。
【資料5】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳


日本公認会計士協会 研究大会 発表論文
『管理会計と原価計算の革新を目指して』(PDF12枚)
執筆者(発表者)公認会計士 高田直芳

タカダ式費用関数 \(\displaystyle y =b \cdot e^{tx} \) は、上記【資料5】の受賞論文2ページあるように、次の命題に基づいています。
【資料6】
  •  新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
    『会計学と原価計算の革新を目指して』2ページ

すなわち、「日々の企業活動において、昨日稼いだ資金は今日へ再投資(複利運用)され、今日稼いだ資金は明日へ再投資(複利運用)される」というものである。

「企業活動は日々複利の連鎖からなる計算構造を内蔵し、企業は複利的な成長を遂げるものである」と言い換えることができる。

この命題を実現するために、企業の費用関数は「直線形」ではなく、複利計算構造を内蔵した「曲線形または非線形」で表わされる必要がある。


上記【資料6】の最終行にある「複利計算構造を内蔵」とは、【資料4】の(1)と(2)の双方にある「自然対数の底 \(\displaystyle e \) 」のことです。

以上のことから明らかなように、管理会計論や原価計算制度で、確率論や統計学を適用するためには、上記【資料6】の受賞論文で展開しているタカダ式操業度分析──企業活動を複利計算構造で捉えようとする理論──に基づく必要があります。


では、現代の管理会計論や原価計算制度は、どうなっているか。
上記【資料6】の受賞論文24ページなどで、次のように指摘しています。
【資料7】
  • 現代の管理会計論は、損益分岐点分析(CVP分析)を基礎に置いた1次関数の直線形で構築されている。

  • 現代の原価計算制度は、公式法変動予算で代表されるように、これまた1次関数の直線形で構築されている。

1次関数( \(\displaystyle y=ax+b \) )とは、単利計算構造のこと。

単利計算構造の関数形で、複利計算構造を内蔵した【資料2】や【資料3】を扱おうだなんて、厚かましいにも程がある。

1次関数( \(\displaystyle y=ax+b \) )で、【資料1】の曲線をコントロールしようなんて、これまた、会計を冒涜するにも程がある。

だから、現代の管理会計論や原価計算制度は、私(高田直芳)が創設した会計物理学の世界では「古典派会計学」と揶揄されるのだ。

古典派会計学に、確率論や統計学を当てはめて、監査やコンサルティングなどを行なったら、誤解を生むぞ。


正規分布や確率密度関数に誤りがあるのではありません。
これらを、何の思慮もなく、現代の管理会計論や原価計算制度に当てはめる、その安易な姿勢が誤りだ、と述べているのです。

現代会計の最大の欠点は、大局観というか、体系的に筋道を通した理論を打ち立てようという気概がないことだ。

場当たり的な管理会計論などに終始し、付け焼き刃の確率論や統計学を操る者たちよ。
笑わせないでくれ。


補足説明


  1. 標準正規分布と一般正規分布については、次の拙著42ページを参照。
    会計&ファイナンスのための数学入門
    高田 直芳〔日本実業出版社〕
    amazon.co.jpで買う

  2. ウィキペディアで確率密度関数を検索すると、次のように定義されています。
    【資料8】ウィキペディア「確率密度関数」

    確率密度関数は常に非負であり、取り得る範囲全体を積分するとその値は1である。


    上記【資料2】の式を、置換積分で解くと、【資料9】になります。
    【資料9】\[\displaystyle \large \frac{1}{\sqrt{2 \pi}\sigma} \int_{ - \infty }^{ \infty } e^\left( -\frac{z^2}{2 \sigma^2} \right) dz = 1 \]
    上記【資料9】の通り、「1」になることから、これは確率密度関数になりうる関数だということです。

  3. 置換積分については、次の関連記事を参照。
    【資料10:関連記事】

  4. 複素関数論については、次の関連記事を参照。
    【資料11:関連記事】

  5. 中心極限定理やブラックショールズモデルなどについては、次の関連記事を参照。
    【資料12:関連記事】
〔文責 高田直芳 税理士 公認会計士〕
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