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zoom RSS 公認会計士高田直芳:働き方改革は現代の原価計算制度によって確実に破綻に追い込まれる

<<   作成日時 : 2018/06/04 01:00   >>

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働き方改革は
現代の原価計算制度によって
確実に破綻に追い込まれる



2018年5月30日にNHKで放映された番組。
【資料1】

よってたつ土俵というか、両者が用いる「ものさし」が異なるのだから、どれだけ議論を重ねようとも、賛成派と反対派が歩み寄るのは難しい、と感じました。

上記サイトの冒頭で、NHKアナが投げかけた論点が、働き方改革の本質を突いています。
【資料2】NHK『クローズアップ現代+』

労働時間の規制を全面的に外すというところが、最も大きな方針転換だと思いますが──


反対派は、労働時間という「時間軸」を維持することを主張。

賛成派は、時間軸以外の「軸」を主張。
例えば「成果軸」を採用する場合、具体的には売上高や利益が、軸として設定されます。

同一線上であれば落としどころもありますが、軸そのものが異なっているのでは、両者の議論は平行線のまま。

平行線が交わらないのは、ユークリッド幾何学の公理です。


現代の会計制度や会計システムは、働き方改革に対して、どのようなスタンスにあるのか。

これは一目瞭然。
働き方改革に反対に決まっています。

なぜなら、ニッポンの会計制度は、昭和37年(1962年)に、企業会計審議会によって制定された『原価計算基準』を基礎としており、これは時間軸(直接作業時間や機械運転時間など)を中心とした物量基準を採用しているから。
『原価計算基準』三三(五)に、そう明記されています。

この会計基準の基礎にあるのは、「8時間働いたら8時間分の給与を支払う」「100個作ったら100個分の給与を支払う」というものです。

建設業界やシステム業界で広く採用されている工数や人工(にんく)といった基準も、その基本構造は、時間軸です。

『原価計算基準』にいう直課(賦課)や配賦という専門用語は、時間軸などの量的数値を分母にして組み立てられていることに留意すべし。


次の関連記事では、その下にある日経記事を引用しました。
【資料3:関連記事】

【資料4】日本経済新聞『大機小機』2018年5月9日

対象となる高度専門職は「1時間働けば必ず1時間分の製品が作られる」という工場労働のような働き方ではない。

机の前に1時間座っていても何も作れない場合もある。

同じ仕事を残業してやれば、それに見合って報酬が増えるような仕組みは、効率的でも公平でもない。


大勢としては、賛成派に有利な流れなのでしょう。

しかしながら、昭和35年(1962年)以来、一言一句改正されたことのない会計制度(原価計算基準)の仕組みを変えずに、時間軸の規制を外そうとする賛成派の論理は、特に業績評価の面で問題がある。

そりゃ、そうでしょう。

原価計算制度やコスト管理に「時間軸」を当てはめて計算しながら、その一方で個人の業績評価を「成果軸」で行なおうなんて。
現場が大混乱に陥るのは、火を見るよりも明らか、というべきです。

特に、会計システムの開発に携わっているシステムエンジニア諸君。
成果を最も求められる職業でありながら、自身が開発するシステムが時間軸に基づいていることに、矛盾を感じないのかな。
【資料5:関連記事】

働き方改革に反対する人たちは、声を大にして反対する必要はありません。

黙っていても、現代の会計制度や会計システムが、働き方改革を確実に破綻させてくれるから。


会計制度の源流をたどると、昭和35年(1962年)どころか、大正9年(1920年)にまで遡ります。
【資料6:関連記事】

賛成派は、100年前に止まったままの時間軸を外そうとするもの。
アルキメデスのテコの原理をもってしても、こいつは難しい。

〔文責 高田直芳 税理士 公認会計士〕
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