会計物理学&会計雑学講座公認会計士高田直芳

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『有償支給取引と循環取引に内在する
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執筆者 高田 直芳

zoom RSS 公認会計士高田直芳:循環取引は破綻するのに有償支給や無償支給はなぜ破綻しないのか

<<   作成日時 : 2018/06/06 02:00   >>

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循環取引は破綻するのに
有償支給や無償支給は
なぜ、破綻しないのか



次の関連記事では、循環取引を説明しました。
【資料1:関連記事】

上記の関連記事では、次に掲げるコメントを述べました。
【資料2】循環取引は必ず経営破綻を引き起こす
それから、もう一つ。

循環取引を行なう場合には、その前にしておくべき手続(事前手続)と、その後にすべき手続(事後手続)の2種類がある点に留意する必要があります。

「まっとうな取引」をしている場合、これらの手続の有無は意識されません。
ところが、循環取引を仕掛けようとするときは、事前と事後で意識しなければならない手続があります。

数多くの粉飾決算・会計不正の事例を調べ、元経営者などからヒアリングした過程で、独自に気づいたものです。


事前と事後でこれらの手続を怠ると、循環取引を始めてから3年ほどで、企業経営は破綻します。

逆にいえば、企業に循環取引を踏みとどまらせる安全装置になっている、といえます。

循環取引に手を染める者が、こうした手続を意識しているケースは稀です。
だから、循環取引は、確実に破綻するのです。


本ブログ(会計物理学&会計雑学講座)は、今回までで500本を超えます。
その中に、別の観点から、それぞれ独立して、2種類の手続を述べたことがあります。

企業実務を知らず、机上の理論を振りかざす人たちにとって、「そんな安全装置があったのか」と驚く仕組みです。

事前と事後に取り組むべき手続とは何か。

これに関連して、日本公認会計士協会で次の委員会報告が開示されており、まずはそれを確認してみます。
【資料3】

上記【資料3】の報告書1ページ目では、循環取引の特徴として、次のものが挙げられています。
【資料4】日本公認会計士協会『循環取引等不適切な会計処理への監査上の対応等について』(一部抜粋)

1.循環取引等の特徴

    • 取引先は、実在することが多い。
    • 資金決済は、実際に行われることが多い。
    • 会計記録や証憑の偽造又は在庫等の保有資産の偽装は、徹底して行われることが多い。

つまり、「循環取引」と「有償支給・無償支給の取引」とは、一見したところ、区別がつかない、ということ。

それにもかかわらず、なぜ「循環取引」は経営破綻に至り、「有償支給・無償支給の取引」は、まともな取引形態として、現在でも広く行なわれているのか。


というか、「循環取引」であっても、破綻しないケースがあることに留意しなければなりません。
それが、上記【資料2】に示した手続を意識しているか、していないか、の違いになります。

もし、これらの手続が意識されている場合、取引の実態が循環取引であっても、第三者によって発見される可能性は極めて低い。

厄介なのは、循環取引を手掛けている企業自身が、上記【資料2】の手続を意識せずに、無意識に当該手続を履践しているケースがあることです。


さらに歩を進めます。

客観的な証拠がたくさんあって、そのすべてが循環取引であることを指し示しているにもかかわらず、当該企業が破綻しないのであれば、それは「会計不正ではない」というべきでしょう。

要するに、循環取引の本質は、経営が破綻してから発見される結果論なのです。
これ、傍から見ていると、痛快そのもの。


google などで検索したところ、上記【資料2】の手続に言及しているブログやウェブサイトは見当たりませんでした。

上記【資料3】の委員会報告書にも、循環取引は、なぜ、破綻するのか、という理由について、考察されていませんでした。

そうか、そうなのか。
誰も気づいていないのか。


そうだろうな。

なにしろ、次の関連記事で説明しているように、現代の管理会計論や原価計算論には「理論上の瑕疵」があるにもかかわらず、百年もの間、誰一人として気づかなかったのだから。
【資料5:関連記事】

みんな「お上品な会計」しか語らないからな。


まだ先の話になりますが、本年の暮れに、公認会計士としてではなく税理士として、ある専門誌に、小論文を掲載することになっています。

その小論文で、上記【資料2】に関する具体的な手続内容を執筆しようかな、と考えています。

ただし、その専門誌からの依頼は「税」に関することなので、循環取引の話題では、編集部から却下される可能性が高い。

凡人は、高度に洗練された取引の前では、立ち竦(すく)むしかない。
つくづく残念な話でした。

〔文責 高田直芳 税理士 公認会計士〕
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