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zoom RSS 公認会計士高田直芳:電子申告と情報システムに立ちはだかる既得権益の壁

<<   作成日時 : 2018/10/11 01:00   >>

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電子申告と情報システムに
立ちはだかる既得権益の壁



知り合いから、某金融機関の通帳の再発行手続に1か月以上を要した、という話を聞いて、驚いたことがあります。

その金融機関が、オレオレ詐欺に過剰な反応をしている、というわけではなく、システム上の問題らしい。
【資料1】日本経済新聞2018年10月10日

銀行送金のシステムが9日、大きく変わった。

これまでは平日午後3時以降や休日に振り込むと、翌営業日にならないと相手に届かなかったが、メンテナンスに要する時間などを除けば原則、いつ振り込んでもすぐに着金する。

LINEなどフィンテック勢の24時間送金サービスに対する危機感などが背景にある。


上掲記事などを読んでいると、金融機関はITの最前線を突っ走っているように思えてしまう。

しかし、現実は、周回遅れの金融機関もあるようです。


電子申告についても、メディアなどで囃し立てられているほどには、普及していないのが現状のようです。
【資料2】日本経済新聞2017年4月20日

電子申告は法人や個人がネットを通じて申告し税金を納める仕組みで、04年に始まった。

15年度の法人税申告件数のうち、約75%(約196万件)が利用したが、資本金が1億円以上の大企業は約52%(約1万件)にとどまっている。


大企業の残り48%が、どういう作業をしているかは、推して知るべし。


次の拙著73ページでは、ある大企業の会計システムで「借方・貸方」が「シャクホウ・タイホウ」と表示されている事例を紹介しました。

失礼ながら、その大企業は上記【資料2】の48%に属し、最後の1%になっても電子申告を頑強に拒む、と予想しています。


なぜ、大企業ほど、ITへの取り組みが遅いのか。
【資料3】日本経済新聞『大機小機』2018年9月28日

既存インフラが乏しい新興国では、既得権益など新技術が浸透する際の障害がない。このため、新技術は急速に普及し、高い成長率を後押しする。

後発ゆえに技術開発の社会的コストを負担せず、その成果だけを享受できるわけだ。


既得権益や権威主義が、革新を拒むのは、どこの世界でも変わりがないようです。
『日経コンピュータ2018年8月2日号』で同旨の記事が掲載されていました。
【資料4】日経コンピュータ2018年8月2日号

アフリカでは銀行口座を持てない人が多数を占めるなか、人々は銀行に頼らない生活を確立しつつある。

仮想通貨やモバイルマネーが普及し、銀行を介さないお金のやり取りが増えている。金融とIT(情報技術)を融合させたフィンテックを前提にした金融サービスの未来がそこにある。


通帳の再発行に1か月以上も要するようでは、日本で聞く「フィンテック」という用語には、中身が伴っていない印象があります。


次の関連記事では、経理や税務は、近いうちに人工知能AIによって代替される可能性があることを紹介しました。
【資料5:関連記事】

その認識は甘いぜ。
既得権益の抵抗は、想像以上に頑強だ。

〔文責 高田直芳 税理士 公認会計士〕
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