会計物理学&会計雑学講座公認会計士高田直芳

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制作著作 高田 直芳 公認会計士 税理士
会計物理学&会計雑学講座
Accountphysics & Accounting Trivia
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新日本法規財団 奨励賞 受賞論文 (PDF 32枚)
『会計学と原価計算の革新を目指して』
執筆者(受賞者)公認会計士 高田 直芳
日本公認会計士協会 研究大会 発表論文 (PDF 12枚)
『管理会計と原価計算の革新を目指して』
執筆者(発表者)公認会計士 高田 直芳
上記研究大会のパワーポイント資料は、こちら。
関東信越税理士界『論陣』掲載論文(PDF 3枚)
『有償支給取引と循環取引に内在する
 税務リスクについて』
執筆者 高田 直芳

zoom RSS 公認会計士高田直芳:ジャパンディスプレイJDIに現われる虚数解

<<   作成日時 : 2019/02/16 01:00   >>

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ジャパンディスプレイ
JDIに現われる虚数解



個人投資家の基本は、生活に密着した銘柄を選ぶこと。
店舗を見て回ったり、商品を実際に手に取ったりすることで、株価の成長性を予測できることが多い。

そうした観点から見ると、JDI(ジャパンディスプレイ)は、個人の生活に馴染みがない。
次の記事を呼んでも「ご苦労なことだ」という印象にとどまります。
【資料1】日本経済新聞『ビジネスTODAY』2019年2月15日
  • JDI再建 時間との戦い 5期連続最終赤字

ただし、管理会計や経営分析の観点から見ると、JDIは非常に興味深いデータを提供してくれます。

なぜなら、上記【資料1】にもあるように、「5期連続最終赤字」の企業だから。

5年間、すなわち20四半期もの間、赤字が続くと、どういう現象を観察できるか。

その基礎となる分析事例として、次の受賞論文では、ルネサスエレクトロニクスの業績を解析しました。
【資料2】
新日本法規財団 奨励賞 受賞論文
『会計学と原価計算の革新を目指して』(PDF32枚)
執筆者(受賞者)公認会計士 高田直芳


日本公認会計士協会 研究大会 発表論文
『管理会計と原価計算の革新を目指して』(PDF12枚)
執筆者(発表者)公認会計士 高田直芳

上記【資料2】受賞論文15ページ〔図表23〕に掲載してあるルネサスエレクトロニクスの分析図を、次の【資料3】に再掲します。
【資料3】
画像

上記【資料3】は、7年間、すなわち28四半期の業績を分布させたものです。
売上高線と総費用線とが「交わっていない」ことを確認してみてください。

JDIはまだ20四半期なので、ルネサスのようには分析できないかな。
いえ、そのようなことはありません。

JDIも、売上高線と総費用曲線とが交わらない、異形の分析図を描くことができます。


売上高線と総費用曲線とが交わらないことを、タカダ式操業度分析では「虚数解」と呼んでいます。

虚数解は通常、次の2次方程式の解の公式から導かれます。
【資料4】\[\displaystyle \large x= \frac{-b \pm \sqrt{D}}{2a} \]

上記の公式において、\(\displaystyle \large D= b^2 -4ac \) は判別式です。

これが \(\displaystyle \large D <0 \) のとき、方程式は2つの異なる虚数解(虚根)を持ちます。
作図で表わすならば、2次曲線が、\(\displaystyle \large x \) 軸と交わらないことです。


上記【資料3】を見ると、売上高線と総費用曲線は確かに交わっていません。
タカダ式操業度分析では、これを「虚数解が現われた」と表現します。

上記【資料3】では、虚数解として「近日点売上高8144億円」を、横軸上に表示しています。


判別式は2次関数 \(\displaystyle \large y=ax^2 +bx+c \) から導かれるものであるのに対し、【資料3】の総費用曲線は指数関数 \(\displaystyle \large y=b \cdot e^{tx} \) です。
したがって、虚数解という概念を流用するのは、厳密には正しくありません。

そこはそれ、ご容赦いただくとしましょう。
【資料5:関連記事】

さて、本題に戻って、JDIは、ルネサスエレクトロニクスと同じ虚数解が現われるのかどうか。

2019年2月15日付の朝日新聞によれば、「公的資金を受けた国策企業として12年に発足したが、再建に向け、外資に頼らざるを得なくなった」とあります。

公的資金の提供元は、官民ファンドのINCJ(旧産業革新機構)です。
現在は、例の高額役員報酬でドタバタ劇を演じた、JIC(産業革新投資機構)です。


税金の無駄遣いに明け暮れる組織を分析して、どうするよ。
虚数解云々を論ずるよりも、三社とも、サッサと退場してもらったほうがいい。
それが、この場合の「解」でしょう。

それにJDIよりも、業績が迷走する大塚家具や、27年ぶりに値上げするコカ・コーラ社に、タカダ式操業度分析や最適資本構成タカダ理論を適用するほうが、はるかに面白い解析結果を得ることができます。

〔文責 高田直芳 税理士 公認会計士〕
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